diary/20070705
オッゴ≒スーパーボール
MS IGLOO 黙示録0079の第2話と第3話に出てくるモビルポッド オッゴの活躍を見ていてデジャブを感じた.学徒兵でも操縦しやすい左右につけた円形AMBACと,回転部分は武器とスラスターを反対側に付けてバランスを取る機構には覚えがある.これはずいぶん昔に書いた理想のモビルスーツ設計論に出てくるスーパーボールに酷似した設計思想だ.設計思想で違うのは装甲厚くらいだ.試作戦車ヒルドルブの件と言い,オッゴの件と言い,MS IGLOOのメカニック設定を考えた人は私と同様に機械屋らしい.機械屋であれば,陸戦では戦車が最強,宇宙空間戦ではポッドが最強という結論が,知識と理論から導きだされるはずだからだ.絵描き屋系が幅を効かせているアニメのメカニカルデザイン界に機械屋系のデザイナーがいるとはうれしい.将来は機械屋系デザイナーが増えて,リアルものに出てくる勘違いメカが減ってくれるといいと思う.ダンバインのようなファンタジーもののメカまで否定する気はないが,リアルものに勘違いメカが現れると興ざめすることこの上ない.
勘違いメカと言えば,MOONLIGHT MILEに出てくる日本製の月面用2足歩行メカが挙げられる.作品中で宇宙飛行士の猿渡が「何で2足歩行なんだ.キャタピラーじゃダメなのかよ」と言っていたから作者は確信犯のようではあるが,月面のように梯子も階段もない場所では2足歩行は無意味だ.あの作品は結構良い線行っているのに,この2足歩行メカのおかげでがっかり感が増している.